7月 10, 2025
「腐らないスキル」の見極め方
「またAWSの新しいサービスが出た」「新しいJavaScriptフレームワークが流行っているらしい」。次々と現れる技術の波に、学習が追いつかないと感じるシステムエンジニアも少なくありません。もちろん新しい技術の習得は重要ですが、それ以上に大切なのは、時代を超えて価値を持つ「腐らないスキル」です。
特定の製品バージョンやフレームワークの知識は、すぐに陳腐化してしまう「賞味期限の短いスキル」です。それだけに囚われていては、変化の激しいIT業界で長期的に活躍することは難しいでしょう。本当に価値あるスキルとは、設計能力、コンピュータサイエンスの基礎知識、問題解決能力、そして品質を担保する力です。
設計能力は、オブジェクト指向やドメイン駆動設計(DDD)といった手法を理解し、保守性・拡張性の高いシステムを構築する力です。これは、どんな言語やフレームワークにも応用できます。
コンピュータサイエンスの基礎知識(ネットワーク、OS、データベース等)は、技術の進化の本質を見抜き、応用を利かせるための土台となります。
問題解決能力は、予期せぬトラブルの際に、ログを読み解き、原因を特定し、冷静に解決策を見つけ出すために不可欠です。
そして品質を担保する力、つまりテスト自動化やCI/CDパイプライン構築といったプラクティスは、システムの信頼性を高め、長期的な運用を支えます。
これらのスキルは、良質な書籍を読んだり、OSSのコードを読み解いたり、社内の勉強会で発表したりといった、地道な努力の積み重ねによって身につきます。その努力こそが、10年後も第一線で活躍できるエンジニアへの道標となるのです。
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